栗林酒造 春霞 「郷の清水」 純米吟醸 瓶燗火入れ 22BY

原料米:六郷産美山錦
精米歩合:55%
アルコール:15.0度以上16.0度未満
無濾過

先日六郷に行ったとき、「春霞」の隣の酒屋さんで買ってきたお酒です。
後味にちょっと酒精の辛さが目立つような気がするものの、とても美味しい。
同時に買ってきた春霞緑ラベル無濾過生原酒も美味しかったけども、これも良い。
しかし無濾過生原酒を美味しく感じるのは焼酎出身だからなのでしょうか。
焼酎もロック、梅酒もロック、ウイスキーもロック。味が濃いほうが好みのようです。

秋田に来て驚いたことのひとつが、酒屋さんと酒蔵さんの結びつきが非常に強いこと。
強い、というか、酒蔵に対して酒屋さんの立場が非常に強い(場合がある)のです。
この「郷の清水」も、「春霞」のブランドというよりは、
酒屋さんのプライベートブランドのようなもの。
酒屋さんのオーダに基づき、酒蔵さんが小ロットでお酒を醸す。
特別なことではなく、一部の酒屋さんにおいては日常的に行われているようです。

先日偶然訪れた酒屋さんの店主は、こうおっしゃってました。
「うちと蔵との関係はなあなあじゃないんですよ」
「この米、この酵母を使って、こういう香りにしてください、というふうにオーダしている」
「ここの蔵は、普段は香りを出さないが、うちが香りをだしてくれと頼んでいる」
こういう、酒屋と酒蔵との特別な関係が、秋田のお酒を育てているのかもしれません。
そしてこれも全てが、日本酒のロットの小ささだからこそ成せる業なのでしょう。

「その店でしか手に入らない酒」というのがごろごろしている。
秋田在住2年目に入りましたが、お酒がいよいよおもしろくなってきました。